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製造業 2025年03月期期

東京エレクトロンの将来性|有報で見る半導体装置の世界シェアと成長戦略

約16分で読了
#東京エレクトロン #有価証券報告書 #有報 #就活 #企業分析 #半導体製造装置 #半導体 #キャリアマッチ

企業名

東京エレクトロン

業種

半導体製造装置

証券コード

8035

対象事業年度

2025年03月期

東京エレクトロンの有報分析 要点: 東京エレクトロンは売上2兆4,315億円・営業利益率28.7%の半導体製造装置メーカー。コータ/デベロッパ世界シェア約90%を誇り、R&D費2,500億円(5年1.5兆円計画)で次世代半導体技術に全方位投資。フィールドソリューション売上5,383億円でストック型収益も拡大中。(2025年3月期有報に基づく)

東京エレクトロンが賭けているもの有報の根拠
次世代半導体技術(GAA・HBM・先端パッケージング)R&D費2,500億円(売上比10.3%)、5年で1.5兆円以上の投資計画(2025年3月期)
フィールドソリューション事業の拡大売上5,383億円(+25.6%)、2027年3月期に6,500億円以上が目標(2025年3月期)
人材投資(6割増員計画)連結1.8万人→2.5万人体制へ。設備投資5年7,000億円以上で生産拠点も拡大(2025年3月期)

この記事のデータは東京エレクトロンの有価証券報告書(2025年03月期・第62期)に基づいています。 有報の読み方がわからない方は有価証券報告書の読み方完全ガイドをご覧ください。

東京エレクトロンは、半導体製造装置を開発・製造・販売する企業です。 しかし有報を読むと、「装置メーカー」というイメージだけでは見えない姿が浮かびます。わずか1年前は売上▲17%の減収を経験しながら、翌年には+33%の急回復で過去最高の2兆4,315億円を記録する。この激しい「波」を乗りこなしながら成長し続ける、半導体の技術革新と命運を共にする企業の実態です。

東京エレクトロンのビジネスの実態|何で稼いでいるのか

セグメント情報とは、企業の事業部門ごとの売上高や利益を分けて示したものです。東京エレクトロンの場合、「半導体製造装置事業」の単一セグメントとして開示されています。ただし、実態は「新規装置販売」とアフターサービスにあたる「フィールドソリューション」の2本柱です。

指標金額前年比
売上高2兆4,315億円+32.8%
売上総利益(粗利)1兆1,462億円初の1兆円超え
営業利益6,973億円+52.8%
当期純利益5,441億円+60.3%

出典: 東京エレクトロン 有価証券報告書 2025年03月期 損益計算書

利益率指標
粗利率47.1%
営業利益率28.7%
当期純利益率22.4%

出典: 東京エレクトロン 有価証券報告書 2025年03月期

売上高・営業利益・当期純利益のすべてが過去最高を更新しました。営業利益率28.7%は製造業の中でもトップクラスの水準です。キーエンスの51.9%には及ばないものの、設備投資を積極的に行う「重い」製造業としてはきわめて高い収益力です。日本企業の利益率ランキングでも上位に位置します。

製品別の世界シェア|5つの装置で世界トップクラス

東京エレクトロンの強さは、半導体前工程の主要プロセスで複数の装置にまたがって高いシェアを持つ点にあります。

製品カテゴリ世界シェアポジション
コータ/デベロッパ(塗布・現像)約90%圧倒的首位
ウェーハプローバ(検査)約47%首位級
成膜装置(CVD/ALD等)約39%上位
ドライエッチング装置約29%上位
洗浄装置約25%上位

出典: 各種業界調査レポートに基づく概算値。年度・調査機関により変動あり

コータ/デベロッパとは、半導体の回路パターンを形成するフォトリソグラフィ工程で、ウェーハ上に感光材料であるフォトレジストを塗布し、露光後に現像する装置です。この装置で世界シェア約90%という圧倒的な地位を築いています。半導体の微細化が進むほど塗布・現像の精度要求は上がるため、技術的な参入障壁は年々高くなっています。

新規装置とフィールドソリューションの2本柱

単一セグメントの中身を分解すると、新規装置販売が売上の約78%を占め、パーツ供給・メンテナンス・中古改造・アップグレードを含むフィールドソリューションが約22%にあたる5,383億円、前年比+25.6%を占めています。2025年3月期の経営方針によると、フィールドソリューションは装置を納入した後の長期的な収益であり、半導体投資サイクルの波に左右されにくいストック型のビジネスです。

海外売上比率92%|地域別の実態

地域構成比前年比変化
中国42%▲2pt(前期44%)
韓国17%N/A
台湾17%+6pt(前期11%)
日本8%N/A
北米6%+1pt
その他10%N/A

出典: 東京エレクトロン 有価証券報告書 2025年03月期 セグメント情報(地域別)

海外売上比率は92%。上位3地域(中国42%・韓国17%・台湾17%)で76%を占めています。台湾向けが前期の11%から17%へ急伸したのは、TSMC等のファウンドリ企業による先端ロジック投資の活発化を反映しています。なお、2025年3月期の事業等のリスクによると、東京エレクトロンの製品輸出は原則円建てで行われるため、極端な為替変動がない限り利益への為替影響は軽微です。海外売上比率ランキングと比較しても、92%は日本の製造業で最高水準の一つです。

5年間の売上推移|半導体サイクルの「波」

売上高営業利益営業利益率前年比
2021年3月期1兆3,990億円3,206億円22.9%
2022年3月期2兆38億円5,799億円28.9%+43.2%
2023年3月期2兆2,090億円6,341億円28.7%+10.2%
2024年3月期1兆8,309億円4,563億円24.9%▲17.1%
2025年3月期2兆4,315億円6,973億円28.7%+32.8%

出典: 東京エレクトロン 有価証券報告書 2025年03月期 主要な経営指標等の推移

5年間で売上は約74%成長していますが、その道のりは直線ではありません。2024年3月期には▲17%の大幅減収を経験し、翌2025年3月期に+33%の急回復で過去最高を更新しています。

この「波」こそが、東京エレクトロンの実態を理解する鍵です。半導体産業は数年周期の大きな設備投資サイクルを持ち、顧客である半導体メーカーの投資計画が業績に直結します。東京エレクトロンは「安定成長企業」ではなく、景気循環型、いわゆる「シクリカル」の高成長企業として理解すべきです。

入社を検討する際に「毎年右肩上がりの安定成長」を期待するのではなく、長期的な半導体需要の成長トレンドの中で「波を乗りこなしていく」覚悟があるかどうかが、キャリア選択の判断軸になります。

東京エレクトロンは何に賭けているのか|投資と研究開発の方向性

設備投資とは、企業が未来のためにお金を投じる先のことです。東京エレクトロンは、R&D費・設備投資・人材投資の3つに大きく賭けています。これは[キーエンス]がファブレスで「人の知恵」に賭けるのとは対照的に、「技術と設備と人」の三位一体で勝負する戦略です。

賭け1: 次世代半導体技術へのR&D全方位投資|5年で1.5兆円

東京エレクトロンのR&D費は2,500億円で過去最高を更新しました。R&D投資ランキングで確認すると、日本企業全体でもトップクラスの研究開発投資です。

R&D指標
R&D費(2025年3月期)2,500億円
売上高比率10.3%
5年計画1.5兆円以上
FY2026計画3,000億円

出典: 東京エレクトロン 有価証券報告書 2025年03月期 研究開発活動・中期経営計画

この巨額投資の先にあるのは、半導体の次世代技術です。有報の研究開発活動セクションから読み取れる注力領域は3つあります。

GAA(Gate-All-Around)トランジスタ向け: 現在の半導体は「FinFET」と呼ばれるトランジスタ構造を使っていますが、3nm以降の微細化ではGAAという新構造への移行が進んでいます。GAAでは成膜やエッチングの工程数が大幅に増加するため、東京エレクトロンの装置需要が構造的に拡大します。

HBM(High Bandwidth Memory)向け: AI用のグラフィック処理装置であるGPUには大量のHBMが必要です。HBMの製造にはDRAMチップを縦に積層する工程で高アスペクト比のエッチング技術が求められ、東京エレクトロンのエッチング装置の需要が急増しています。

先端パッケージング向け: チップレット技術や3D実装など、従来の「前工程」の範囲を超えたパッケージング工程への装置展開を加速しています。

R&D費の5年1.5兆円計画は、「この3つの領域に全方位で賭け続ける」という経営の意思表示です。FY2026のR&D費は3,000億円とさらに加速する計画であり、半導体技術の進化を自社の装置開発で支えるという姿勢が鮮明です。

賭け2: フィールドソリューション事業|6,500億円への成長

フィールドソリューションとは、装置を納入した後のパーツ供給・メンテナンス・中古改造・アップグレードを指します。2025年3月期の売上は5,383億円、前年比+25.6%で、中期計画では2027年3月期に6,500億円以上を目標としています。

フィールドソリューション
売上高(2025年3月期)5,383億円
前年比+25.6%
全社売上に占める比率約22%
2027年3月期目標6,500億円以上

出典: 東京エレクトロン 有価証券報告書 2025年03月期 経営方針

この事業の戦略的な意味は、半導体投資サイクルへの依存度を下げることにあります。新規装置は顧客の設備投資計画に連動して大きく変動しますが、すでに納入済みの装置のメンテナンスやアップグレードは、半導体工場が稼働している限り安定的に発生します。世界85拠点のサービスネットワークは、この安定収益を支える基盤です。

ポイントも重要です。新卒の配属先として、顧客の半導体工場に常駐し装置の性能を最大化するフィールドエンジニアは主要なキャリアパスの一つです。フィールドエンジニアはただの「修理屋」ではなく、顧客の半導体メーカーの技術者と対等に議論し、プロセス課題を解決するコンサルティング的な役割を担います。

賭け3: 人材投資|6割増員と2.5万人体制

東京エレクトロンは2025年3月期時点の約1.8万人から、2029年3月期までに連結2.5万人体制を目指す大規模増員計画を進めています。約7,000人の純増を5年で実現するという野心的な計画です。

中期計画の財務目標
売上高3兆円以上
営業利益率35%以上
ROE30%以上
R&D費(5年累計)1.5兆円以上
設備投資7,000億円以上
連結従業員数2.5万人体制
フィールドソリューション売上6,500億円以上

出典: 東京エレクトロン 中期経営計画(2027年3月期まで)

人材育成では「TEDユニバーシティ」と銘打った選抜式リーダー育成プログラムを実施し、階層別教育と目的別教育の2軸で社員のスキル開発を進めています。2025年3月期の人的資本に関する戦略によると、女性管理職比率は2030年3月末で15.0%以上を目標とし、2025年3月末時点で12.0%です。

設備投資も5年で7,000億円以上を計画しており、宮城・熊本の新開発棟や岩手の新生産棟への投資が進んでいます。R&D費1.5兆円・設備投資7,000億円・人材増員7,000人という「三位一体の投資」が、東京エレクトロンの成長戦略の全体像です。

東京エレクトロンが自ら語るリスクと課題|PRでは絶対に出ない情報

「事業等のリスク」とは、企業が法律に基づいて自社の経営リスクを開示するセクションです。有報の中で最も「会社の本音」に近い部分であり、PRでは絶対に出てこない情報の宝庫です。有報のリスク情報の読み方も合わせて確認すると、より深い理解が得られます。

  1. 半導体設備投資サイクルの変動リスク(注目度:最高)

これが東京エレクトロン最大のリスクです。5年間の売上推移(+43%→+10%→▲17%→+33%)が示す通り、半導体メーカーの設備投資計画に業績が直結します。AI・HBM投資ブームが牽引した2025年3月期の+33%成長の裏側には、このブームが一巡した場合の反動リスクがあります。

実際、中期計画の売上3兆円目標について、2025年9月の決算説明会では「達成時期が遅れる可能性も」と言及されています。半導体業界では「良い年」と「悪い年」が交互に来ることが構造的な特性であり、入社を検討する就活生はこの変動を織り込んだ上でキャリアを考える必要があります。

  1. 地政学リスク・米中半導体規制(注目度:高)

中国向け売上が42%と最大の顧客地域でありながら、米国政府は先端半導体製造装置の対中輸出規制を段階的に強化し、日本政府も追随しています。先端装置の中国向け販売が制限されるジレンマは、東京エレクトロンのビジネスモデルに構造的な影響を与えています。

ただし、非先端半導体である成熟ノード向けの装置は規制対象外のものもあり、中国市場が完全に閉ざされるわけではありません。一方で、米中対立が日本・米国・欧州での半導体工場新設を加速させる面もあり、地政学リスクは「リスク」と「機会」の両面を持っています。

入社すると「技術と国際政治の交差点」で仕事をすることになります。営業・事業企画では各国の規制動向を常にウォッチする必要があり、技術者も輸出管理の知識が求められる環境です。

  1. 人材確保リスク(注目度:中〜高)

現在の1.8万人から2.5万人への6割増員計画は野心的な目標ですが、半導体業界全体で人材獲得競争が激化しています。北海道のラピダス、TSMC熊本工場、キオクシア等の国内半導体投資が相次ぎ、エンジニア人材の奪い合いが激しくなっています。

平均年収1,354万円は処遇面の競争力を示していますが、約7,000人の純増を5年で達成できるかは不透明です。逆に言えば、人材確保が課題ということは、入社した人材が重用される環境を意味します。就活生にとっては門戸が広がっている時期であると言えます。

あなたのキャリアとマッチするか

キャリアマッチとは、企業の方向性と自分の志向・スキルの相性のことです。東京エレクトロンの経営方針と有報データから逆算すると、以下のような傾向が見えてきます。

東京エレクトロンの方向性に合う人合わない可能性がある人
半導体技術の最前線で開発・製造に携わりたい理工系業績の安定性を最重視する人
海外で働きたい(海外売上92%・85拠点)国内完結の仕事を望む人
顧客の技術課題を解決する仕事が好きな人文系で純粋な営業・マーケティング志望の人
景気変動を受け入れて高成長・高処遇を求める人毎年安定した業績の企業を求める人
世界的な半導体メーカーと対等に仕事したい人技術への深い理解なしで活躍したい人

2025年3月期の従業員の状況によると、連結で18,236人、提出会社単体で2,114人です。平均年齢43.5歳、平均勤続年数14.9年は、技術者集団としての安定性を示しています。

平均年間給与は前年比+81万円の1,354万円で、[キーエンス]の2,039万円よりは低いものの、村田製作所や多くの[製造業]企業を大きく上回る水準です。ただし有報の平均年収は提出会社単体2,114人のみの数字であり、連結グループ全体18,236人の実態とは異なります。

東京エレクトロンは顧客が半導体メーカー向けのBtoBであり、扱う製品は高度な技術知識を要する装置です。営業職であっても、顧客の技術者と半導体プロセスについて議論できるレベルの技術理解が求められます。「技術がわからなくても営業で活躍できる」環境ではない点は、就活生が事前に認識しておくべきポイントです。

人的資本の取り組みとしては、選抜式リーダー育成プログラムであるTEDユニバーシティ、階層別・目的別教育の2軸構成、2030年3月末目標で現状12.0%の女性管理職比率15%以上、LGBTQ+対応で2年連続のPRIDE指標ゴールド認定が有報に記載されています。

投資方針から逆算した「今から学ぶべき分野」

学ぶべき分野根拠(有報データ)具体的アクション
半導体プロセス技術の基礎製品ラインが前工程の主要プロセス(塗布・現像・エッチング・成膜・洗浄)に集中。先端パッケージングにも進出(2025年3月期)半導体プロセスの入門書、SEMIジャパンの公開資料、大学の半導体工学講義
物理化学・材料工学・プラズマ工学R&D費2,500億円の投資先はプラズマエッチング技術、ALD/CVD成膜技術、レジスト材料の物理化学(2025年3月期)大学の物理化学・材料工学の基礎科目、プラズマ工学の入門コース
英語力(技術英語含む)海外売上92%、世界18カ国85拠点。顧客との技術議論は英語が基本(2025年3月期)TOEIC800点以上、英語の技術論文・仕様書の読解練習
半導体業界の構造理解顧客はTSMC(ファウンドリ)、サムスン(IDM)、インテル(IDM兼ファウンドリ)、マイクロン(メモリ)と多様(2025年3月期)半導体業界地図、SEMI等の業界団体レポート、各社の決算説明会資料

投資・研究開発の読み方ガイドと合わせて、東京エレクトロンのR&D戦略を深く読み解いてみてください。

なお、社風や職場の雰囲気、上司との関係性といった情報は有報ではわかりません。特にフィールドエンジニアは顧客の半導体工場に常駐する働き方が中心で、シフト制やクリーンルーム内作業が日常です。OpenWork等の口コミサイトやOB/OG訪問を併用して、志望する職種の具体的な働き方を確認しましょう。有報×OB訪問の質問術も参考になります。

面接で使える有報ポイント

有報の情報を面接で活用するとは、企業の公式データを自分の言葉で語ることです。ほとんどの就活生は有報を読んでいないため、具体的なデータに触れるだけで企業研究の深さをアピールできます。有報を面接で活用する方法を押さえておくと、以下の発言例がより説得力を持ちます。

有報の情報を面接で語る例

「御社の有報で5年間の業績推移を分析しました。2024年3月期に▲17%の減収を挟みつつも、2025年3月期に+33%の回復で過去最高の2.43兆円を達成された点から、半導体サイクルの波を乗りこなしながら成長する御社の底力を感じました。」

「R&D費が売上比10.3%の2,500億円で、5年で1.5兆円以上の計画であることに注目しています。GAA、HBM、先端パッケージングと次世代技術に全方位投資する姿勢に、半導体の技術ロードマップそのものを支える覚悟を感じました。」

「フィールドソリューション売上が5,383億円で全体の22%を占めていることが印象的でした。装置を売って終わりではなく、ライフタイムバリューを最大化するビジネスモデルの中で、顧客のプロセス課題を解決するフィールドエンジニアとして成長したいと考えています。」

逆質問で使えるネタ

  • 「有報でR&D費が5年で1.5兆円以上の計画とありましたが、GAA・HBM・先端パッケージングの中で、今最もリソースを集中させている領域はどこですか?」
  • 「フィールドソリューション売上5,383億円から6,500億円への成長を目指す中で、フィールドエンジニアの育成で最も重視されていることは何ですか?」
  • 「中国向け売上が42%を占める中で、地政学リスクへの対応で現場が最も苦労されている点は何ですか?」
  • 「6割増員計画を推進されていますが、新卒入社後の最初の3年間でどのような技術スキルを身につけることが期待されますか?」

有報の記述を引用しつつ、現場のリアルを引き出す逆質問は、面接官に「よく調べている学生だ」という印象を与えます。

有報データから逆算して今から学ぶべき分野

分野根拠(有報)具体的アクション
半導体プロセス技術5つの装置カテゴリで世界トップクラスのシェア(2025年3月期)フォトリソグラフィ・エッチング・成膜の基礎理解
次世代半導体技術R&D費2,500億円でGAA・HBM・先端パッケージングに投資(2025年3月期)GAA/FinFETの違い、HBMの構造、チップレット技術の基礎
英語力海外売上92%、85拠点(2025年3月期)TOEIC800点以上、技術プレゼン英語の練習
半導体業界の全体像顧客はTSMC・サムスン・インテル・マイクロン(2025年3月期)各社の投資戦略の違い、ファウンドリ/IDMの構造理解

まとめ

東京エレクトロンの有報から読み取れるのは、「次世代半導体技術への全方位R&D投資」「フィールドソリューション事業によるストック型収益の拡大」「6割増員計画を通じた人材への投資」という3つの賭けです。

東京エレクトロンの将来性を有報から考えると、AI・HBM投資の構造的拡大を追い風に売上2.43兆円・過去最高を更新した「今」は明るく見えます。しかし同時に、わずか1年前の▲17%減収が示す通り、半導体投資サイクルの波からは逃れられません。コータ/デベロッパ世界シェア約90%の技術優位は揺るぎませんが、中国向け42%の地政学リスクという構造的課題も抱えています。

「安定成長企業」を求めるなら東京エレクトロンは合いません。しかし「半導体の技術革新と命運を共にし、波を乗りこなしながら世界のテクノロジーを支える」というキャリアに魅力を感じるなら、R&D費5年1.5兆円・6割増員計画・平均年収1,354万円の環境は、日本企業で最も刺激的な選択肢の一つです。

製造業全体の中で東京エレクトロンの位置づけを理解したい方は[製造業の業界概要]をご覧ください。他社との数値比較では[R&D投資ランキング]や[利益率ランキング]も参考になります。半導体関連で他の企業分析を読みたい方は[キーエンスの有報分析]や[村田製作所の有報分析]で、同じ製造業でもビジネスモデルが全く異なる企業と比較してみてください。

本記事のデータは東京エレクトロンの有価証券報告書(2025年03月期・第62期・EDINET)に基づいています。製品別市場シェアは各種業界調査レポートに基づく概算値であり、年度・調査機関により変動があります。投資判断を目的としたものではなく、企業の将来の業績を保証するものではありません。最新情報は企業の公式IR資料をご確認ください。

よくある質問

東京エレクトロンの有価証券報告書はどこで読めますか?

EDINET(金融庁の電子開示システム)または東京エレクトロン公式IRサイトで無料公開されています。EDINETでは「E02652」で検索すると最新の有報にアクセスできます。

東京エレクトロンの有報から就活に使える情報は何がわかりますか?

R&D費2,500億円(売上比10.3%)の投資方向性、海外売上比率92%のグローバル構造、フィールドソリューション売上5,383億円のストック型収益の3つが特に就活に直結します。半導体サイクルの変動(前年▲17%→当年+33%)もキャリア判断の重要な材料です。

東京エレクトロンの将来性は?今後どうなる?

東京エレクトロンの将来性は半導体市場の構造的成長とともに有望です。2025年3月期の有報によると、AI・HBM投資の拡大を背景に売上2.43兆円で過去最高を更新。R&D費5年1.5兆円計画で次世代技術に全方位投資し、中期計画では売上3兆円・営業利益率35%を目指しています。

東京エレクトロンの平均年収は本当に1,300万円超ですか?

有報によると、2025年3月期の提出会社の平均年間給与は1,354万円(前年比+81万円)です。基準外賃金及び賞与を含む金額です。ただし有報の平均年収は提出会社(単体2,114人)のみの数字であり、連結グループ全体(18,236人)の実態とは異なります。

東京エレクトロンの面接で有報の知識はどう活かせますか?

R&D費5年1.5兆円計画の技術投資の本気度、コータ/デベロッパ世界シェア約90%の技術優位性、フィールドソリューション事業の成長戦略に触れると、業界と企業への理解の深さで差がつきます。

東京エレクトロンの強みと課題は?

強みはコータ/デベロッパ世界シェア約90%の圧倒的技術力とR&D費2,500億円の継続投資です。課題は有報のリスク欄に記載の半導体投資サイクルの変動(前年▲17%→当年+33%)と、中国向け売上42%に伴う地政学リスクです。

東京エレクトロンの企業研究で見るべきポイントは?

有報の5年間業績推移(半導体サイクルの波)、R&D費の投資方向性(次世代半導体技術)、フィールドソリューション売上比率22%(ストック型収益)の3つが重要です。特に半導体投資サイクルの変動幅は就活サイトでは得にくい情報です。

東京エレクトロンはグローバルで働けますか?

海外売上比率92%、世界18カ国・85拠点の極めてグローバルな企業です。顧客はTSMC・サムスン・インテル等の世界的半導体メーカーであり、フィールドエンジニアとして海外顧客の工場に常駐する機会が多くあります。英語力は必須です。

東京エレクトロンの志望動機で他の就活生と差をつけるには?

R&D費5年1.5兆円計画とフィールドソリューション売上5,383億円のストック型収益を引用しましょう。さらに半導体サイクルの波(前年▲17%→当年+33%)を理解した上で「この変動を受け入れて成長に貢献したい」と語れれば、業界理解の深さで際立ちます。

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