SOMPOホールディングスを「損保ジャパンの自動車保険会社」だと思って面接に臨むと、企業研究の甘さが一目で伝わります。有報を開けば、海外保険セグメント利益1,777億円が国内損保583億円の約3倍、介護事業の設備投資211億円がセグメント別で最大、修正連結ROE目標は2026年度13-15%と、グローバル損保×ウェルビーイング企業の実態が定量で見えます。あなたが2ビジネス領域再編のどこに賭けるかを語れれば、他の就活生とは明確に差がつきます。
SOMPOホールディングス(8630)は、損保ジャパンを核に始まり、Sompo International(米国・英国・欧州・中南米・中東・アジアでプロパティ・カジュアリティ・スペシャリティ保険を展開する海外保険子会社)・SOMPOひまわり生命・Sompo Careまで束ねる経常収益5兆4,537億円のグローバル保険×ウェルビーイング持株会社です。東京海上HDのようなM&A主導のスペシャルティ保険専業ではなく、SOMPOは「保険+介護・ヘルスケア」を本業として束ねた稀有な金融グループです。

この記事のデータはSOMPOホールディングスの有価証券報告書(2025年03月期)に基づいています。 有報の読み方がわからない方は有価証券報告書の読み方完全ガイドをご覧ください。
出典: SOMPOホールディングス 有価証券報告書 2025年03月期 主要な経営指標等の推移/セグメント情報/中期経営計画進捗
SOMPOホールディングスのビジネスの実態|何で稼いでいるのか
結論を先に示すと、SOMPOは4セグメント体制(国内損害保険・海外保険・国内生命保険・介護)の中で、海外保険1,777億円を最大利益源としながら、損保業界で唯一介護事業を本業として束ねる多角化保険グループです。「損保ジャパン=SOMPO」という古いイメージを2025年4月の2ビジネス領域再編で自ら塗り替えた姿が、2025年3月期のセグメント情報からくっきり読み取れます(セグメント情報の読み方ガイドも併読すると理解が深まります)。

| セグメント | 外部顧客収益 | 構成比 | セグメント利益 | 利益シェア | 前年比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 海外保険事業 | 2兆2,199億円 | 42.0% | 1,777億円 | 65.5% | -31.7% |
| 国内損害保険事業 | 2兆5,909億円 | 49.0% | 583億円 | 21.5% | -69.7% |
| 国内生命保険事業 | 2,547億円 | 4.8% | 298億円 | 11.0% | -60.5% |
| 介護事業 | 1,813億円 | 3.4% | 53億円 | 2.0% | -17.3% |
出典: SOMPOホールディングス 有価証券報告書 2025年03月期 セグメント情報
pie title セグメント別利益構成(2025年3月期・億円)
"海外保険" : 1777
"国内損害保険" : 583
"国内生命保険" : 298
"介護" : 53
収益規模では国内損保が約49%で最大ですが、利益では海外保険1,777億円が国内損保583億円の約3倍を稼ぎ、セグメント利益2,712億円の約66%を占めています。「損保ジャパンの自動車保険会社」というイメージに対し、利益の主役は明らかに海外保険──Sompo International中心のグローバル損保事業です。
5期間の業績推移を見ると、経常収益は4期前3兆8,463億円から当期5兆4,537億円へと+41.7%増収しました。一方、当期の親会社株主帰属純利益は2,431億円で前年比-54.1%と大きく減少しています。前期FY2023に純利益が5,297億円まで急回復した反動と、業務改善計画コストの先行・国内損保の収益急落・全セグメント減益が重なった当期の特殊事情です。修正連結ベースで見ると修正連結利益は2024年度3,234億円・2025年度予想3,630億円と回復軌道で、IFRS純利益の振れと修正連結利益の安定成長は別物として読む必要があります。
ここからは特に動きが大きい3つのセグメントを深掘りします。
海外保険事業|利益の主役を担うグローバル損保
海外保険事業はセグメント利益1,777億円・利益シェア65.5%で、SOMPOグループの利益面における中心です。中核会社はSompo International Holdings Ltd.で、米国・英国・欧州大陸・中南米・中東・アジアでプロパティ・カジュアリティ・スペシャリティ保険および再保険を展開しています。2024年度は保険引受利益の改善と金利上昇・資産ポートフォリオ拡大による資産運用収益の大幅増で、修正利益13.8億ドル(円換算1,597億円)・事業別ROE14.2%と中期経営計画の目標を達成済みです。当期セグメント利益は前年比-31.7%減ですが、中期計画の修正利益予想は2024年度1,597億円→2025年度2,030億円(+27%)と再加速見込みで、規律ある引受と地理的拡大を継続する方針が有報に明記されています。
国内損害保険事業|業務改善計画とSJ-Rの二正面作戦
国内損害保険事業はセグメント利益583億円で、前年比-69.7%と全セグメントで最も大きな減益です。インフレを背景に自動車保険金の支払単価が上昇し続けていることが直接の業績圧迫要因で、損保ジャパンの2024年度E/Iコンバインド・レシオは98.9%(中期目標95%未満)、事業別ROEは7.9%(中期目標10%以上)と途上段階です。並行して2023年12月の保険料調整行為以降3度の金融庁業務改善命令を受けており、SJ-R(事業基盤・収益基盤の変革)プロジェクトと業務改善計画の遂行を同時に進める二正面作戦の局面にあります。政策株式削減も進めており、2024年度実績4,293億円、累計目標は当初6,000億円以上から8,000億円以上へ上方修正されました。
介護事業|損保唯一の本業展開・設備投資セグメント最大
介護事業はセグメント利益53億円と規模はまだ小さいものの、設備投資211億円はセグメント別で最大です。海外保険200億円・国内損保170億円を上回る投資で、SOMPOが介護を「コスト削減」ではなく「成長投資」として位置づけている明確なシグナルです。介護事業ROEは2024年度13.7%で2026年度目標12%以上を既に超過、入居率は94.7%(中期目標95.5%)まで到達しました。「未来の介護」(データとテクノロジーの活用、施設オペレーションの見直し)で2024年度は月8万時間の生産性向上を実現し、Sompo CareとエヌデーソフトウェアのシナジーでプラットフォームSaaS事業も育成中です。損保業界で介護を本業として束ねているのはSOMPOだけで、SOMPOウェルビーイング領域の中核を担います。
増収と減益はトレードオフ。経常収益は5期で+41.7%伸びた一方、IFRS純利益は前期5,297億円→当期2,431億円と-54.1%減で、全セグメントが減益という結果になりました。これは「業績悪化」だけで読むと誤解で、前期FY2023が金融市場好調による特殊な急回復(純利益はFY2022の196億円から27倍化)だった反動と、業務改善計画コスト・国内損保のインフレ影響が同時作用した当期固有の構図です。修正連結利益は3,234億円→3,630億円予想と緩やかな回復軌道にあるため、就活生はIFRS純利益の振れと修正連結利益の安定成長を別物として読む必要があります。
では、この4セグメント構造とSOMPOウェルビーイング再編は、SOMPOが次の3年で何に賭けることで作られていくのか。続く章で投資の中身を見ていきます。
SOMPOホールディングスは何に賭けているのか|投資と研究開発の方向性
設備投資・事業投資とは、企業が「未来の何に資金を投じているか」を示す情報です。保険持株会社の場合は工場ではなく保険引受能力の拡大・介護施設の整備・人材ファンド・データプラットフォームという形で資金が動く点に注意してください(投資セクションの読み方ガイド)。SOMPOの中期経営計画(2024-2026年度)と2025年4月の2ビジネス領域再編は、以下3つの賭けとして定量データに現れています。

| 賭けの領域 | 定量的根拠(2025年3月期) | 期間 | 全社利益への寄与 |
|---|---|---|---|
| 海外保険事業の規律ある拡大 | セグメント利益1,777億円・修正利益1,597億円→2,030億円予想(+27%) | 中計2024-2026年度 | セグメント利益の約66%・利益の主役 |
| SOMPOウェルビーイング | 介護設備投資211億円・介護事業ROE13.7%・国内生保Insurhealth® | 中計2024-2026年度(介護ROE12%・入居率95.5%目標) | ウェルビーイング修正利益662億円→720億円予想 |
| 人材ファンド300億円+政策株削減8,000億円超 | 修正連結ROE9.2%→10%→13-15%目標/修正EPS年率+12%超 | 2024-2026年度 | ROE約1.6倍化が前提のEPS成長 |
出典: SOMPOホールディングス 有価証券報告書 2025年03月期 経営方針・中期経営計画進捗
賭け1: 海外保険事業の規律ある拡大
SOMPOの利益を支える主役は海外保険事業です。Sompo International Holdings Ltd.を中核に米国・英国・欧州大陸・中南米・中東・アジアでコマーシャル/コンシューマー両分野のプロパティ・カジュアリティ・スペシャリティ保険および再保険を展開し、2024年度は修正利益13.8億ドル・事業別ROE14.2%と中期計画の目標を達成しました。設備投資も海外保険200億円が国内損保170億円を上回り、人材・テクノロジー・インフラの3エリアへの投資を重点化しています。中期計画では2025年度の海外保険修正利益予想を2,030億円(前年比+27%)と設定しており、当期の前年比-31.7%減はあくまで一時要因による減益で、規律ある引受と地理的拡大を継続する方針が有報に明記されています。
損保ジャパン本体からの海外赴任とは別ルートで、Sompo Internationalは米国・バミューダを本拠とする独立した経営単位です。英語力+アンダーライティング+資産運用の三位一体スキルが直接価値を生む環境で、グローバル保険のキャリア機会は国内損保系金融グループの中でも特に厚い領域です。
海外保険志望での行動 → Sompo Internationalの事業説明資料(米国・英国の引受領域)に目を通しておきましょう。保険業界3メガ比較でMS&AD・東京海上HDとの海外戦略の違いを把握すると、SOMPOの海外利益構造の独自性がより鮮明になります。
賭け2: SOMPOウェルビーイング(介護・ヘルスケア×保険)
2025年4月にグループ事業を「SOMPO P&C(損害保険事業)」と「SOMPOウェルビーイング」の2ビジネス領域に再編しました。SOMPOウェルビーイングは国内生命保険事業+介護事業で構成され、修正利益はウェルビーイング合計662億円(FY2024実績)→720億円(FY2025予想)と着実な拡大を計画しています。
| 事業 | 修正利益(FY2024実績) | FY2025予想 |
|---|---|---|
| 国内生命保険事業 | 570億円 | 610億円 |
| 介護事業 | 83億円 | 100億円 |
| ウェルビーイング合計 | 662億円 | 720億円 |
出典: SOMPOホールディングス 有価証券報告書 2025年03月期 中期経営計画進捗
介護事業の設備投資211億円はセグメント別最大で、海外保険200億円・国内損保170億円・国内生保20億円を上回ります。Sompo Careが「未来の介護」(データとテクノロジーの活用+施設オペレーションの見直し)で2024年度に月8万時間の生産性向上を実現し、入居率94.7%・事業別ROE13.7%まで到達しました。2026年度目標(介護事業ROE12%以上・入居率95.5%)は既にROEが超過しており、エヌ・デーソフトウェアとのシナジーで介護SaaSプラットフォーム事業も育成中です。国内生命保険事業ではInsurhealth®(保険×ヘルスケア)でひまわりファンを2026年度末700万件まで拡大目標とし、健康行動数55万件を目指します。
東京海上HDがM&A主導の北米スペシャルティ保険を成長の柱とするのに対し、SOMPOは介護・ヘルスケアを本業として束ねる稀有な金融グループです。少子高齢化が進む日本市場で「保険+介護」を一体運営できるのは現時点で損保業界唯一です。
ウェルビーイング志望での行動 → Sompo Careと介護労働需給ギャップの構造を1つは整理しておきましょう。第一生命の有報分析と比較すると、生保専業とSOMPO型ウェルビーイング保険の戦略の違いが鮮明になります。
賭け3: 人材ファンド300億円とデータ・AI起点のオペレーション変革
中期経営計画(2024-2026年度)の経営数値目標は修正連結ROE13-15%・修正EPS成長率年率+12%超です。2024年度実績は修正連結利益3,234億円・修正連結ROE9.2%、2025年度予想は修正連結利益3,630億円・修正連結ROE10%程度で、目標到達は2026年度の達成度に懸かります。
ROE約1.6倍化(9.2%→13-15%)を実現するために、SOMPOは2つの大きな投資・施策を打っています。第一が総額300億円規模のファンド新設によるグループ人材強化への投資で、生成AIやデジタルを活用したデータドリブンなオペレーションの実装・拡大が並行進行しています。第二が政策株式削減で、当初2026年度までの累計目標6,000億円以上を8,000億円以上へ上方修正し、2024年度実績は4,293億円(通期予想を293億円上回る)まで進捗しました。資本効率の改善+人材投資による生産性向上+業務改善計画によるレピュテーション回復、の3点セットで「レジリエンスのさらなる向上」を目指す構造です。
DX・データ活用志望での行動 → 金融×AIのユースケース(保険引受・支払査定・介護データ分析)を1つは具体例として整理しましょう。有報のM&A情報の読み方で資本政策の言葉を押さえておくと、政策株式削減や人材投資の文脈で具体的な逆質問ができます。
ただし、変革投資の戦略には裏側のリスクもあります。次章ではSOMPO自身が有報で開示しているリスクを見ていきます。
SOMPOホールディングスが自ら語るリスクと課題|PRでは絶対に出ない情報
事業等のリスクとは、企業自身が「経営上の脅威」として認識している項目を有報に開示するセクションです。SOMPOが開示している多数のリスクと業務改善計画の経営課題から、就活生のキャリア選択に直結する3つを抽出します。

| リスク | 影響範囲 | 学生にとっての関連度 | 有報の根拠 |
|---|---|---|---|
| コンプライアンス・ガバナンス(業務改善命令3度) | 国内損保(損保ジャパン)と全社レピュテーション | 高: 業務改善計画の遂行が最重要経営課題で新卒も当事者 | 業務改善計画の推進/公正取引委員会から課徴金6億4,798万円 |
| 国内損保の収益急落(インフレ・自動車保険金支払単価) | 国内損保(前期1,924億円→当期583億円・約70%減) | 高: 損保ジャパン配属希望ならSJ-R改革進捗が業績連動 | 経営環境(インフレ・自動車保険金支払単価上昇) |
| 自然災害・気候変動と複合地政学 | 国内損保(自然災害)と海外保険(地政学・為替) | 高: 保険ビジネス根幹リスク。再保険動向理解が武器 | 経営環境(自然災害の激甚化・頻発化/深刻化する地政学リスク) |
出典: SOMPOホールディングス 有価証券報告書 2025年03月期 経営方針/業務改善計画
リスク1: コンプライアンス・ガバナンス|3度の業務改善命令
損保ジャパンは3つの問題で金融庁から業務改善命令を受け、業務改善計画を提出済みです。2023年12月26日に保険契約の保険料調整行為(公正取引委員会から排除措置命令と課徴金6億4,798万円の納付命令も併発)、2024年1月25日に自動車保険金不正請求等への対応、2025年3月24日に保険契約情報等の不適切な管理に関する命令と続きました。経営陣のコンプライアンス認識・取組み不足、過去の慣習を優先したコンプライアンス・お客さま保護の軽視、現場・本社部門におけるリスクオーナーシップの欠如と本社管理部門の機能発揮不足が真因と分析され、SOMPOホールディングス・損保ジャパンともに、損保ジャパン取締役会の監査等委員会設置会社化・グループCAE(内部監査最高責任者)の選定・タウンホールミーティング・伝承室設置など、組織風土と内部統制の抜本的見直しを進めています。新卒で入社する就活生にとっては「企業文化変革の当事者」になる構造で、避けるリスクではなく引き受けて関わる対象として理解することが面接での説得力につながります。
リスク2: 国内損保の収益急落|インフレ起点の構造課題
国内損害保険事業のセグメント利益は前期1,924億円→当期583億円と約70%減少しました。インフレを背景に自動車保険金の支払単価が上昇し続けていることが主因で、損保ジャパンの2024年度E/Iコンバインド・レシオは98.9%(中期目標95%未満)、事業別ROEは7.9%(中期目標10%以上)と途上段階にあります。SJ-R(「お客さま、社会、そして自分にまっすぐ。」のスローガンのもと収益基盤・事業基盤を変革する全社プロジェクト)と業務改善計画を同時並行で遂行する負荷の高い局面で、新卒社員も現場での意識変革・データドリブン化・ポートフォリオ・アンダーライティングの変革に巻き込まれます。国内損保配属を希望するなら、業績の悪化は「乗り越える対象」として理解し、SJ-Rのどの領域に貢献したいかを語れる準備が必要です。
リスク3: 自然災害・気候変動と複合地政学
経営環境分析には「気候変動による自然災害の激甚化・頻発化や深刻化する地政学リスク、生成AIに代表されるテクノロジーの急速な進歩」と明記されています。国内では巨大風水災の保険引受収支への影響、海外では再保険マーケットのハード化・米国の政策変更・為替変動が同時に作用する構造で、当期は海外保険セグメントも前年比-31.7%減益でした。グローバル4極(米州・欧州・アジア・豪州)で展開している分、複数の地政学リスクが同時に作用する局面があります。アンダーライティングと再保険手配の質、ALM(資産負債管理)と為替リスクへの対応力が、保険ビジネスの根幹を支える知識として就活生のキャリアの武器になります。
リスクの活用 → リスクを「ネガティブ情報」として避けるのではなく、面接で「なぜそのリスクを引き受けて志望するのか」を語れる材料に変えてください。有報のリスク欄の読み方ガイドで、リスク開示の構造を理解しておくと、面接での返答に厚みが出ます。
ここまでの内容を踏まえて、SOMPOがあなたのキャリアにマッチするかを次章で確認します。
あなたのキャリアとマッチするか
本章では、ここまで見てきたSOMPOの戦略・投資・リスクをあなた自身のキャリア志向と照らし合わせ、噛み合うかを判断します。まず、志向別にどの情報を見るべきかをナビゲーション表で整理します。
| あなたの志向 | 該当するSOMPOの特徴 | 詳しく見る |
|---|---|---|
| 海外保険・グローバル志向 | Sompo International中心で海外利益が国内の3倍 | → 本記事の賭け1 |
| 介護・ヘルスケア×金融志向 | SOMPOウェルビーイング・介護設備投資211億円 | → 本記事の賭け2 |
| DX・データサイエンス志向 | 人材ファンド300億円・データドリブン経営 | → 本記事の賭け3 |
| 国内損保の安定オペ志向 | 業務改善計画とSJ-Rで変革局面 | → 本記事のリスク1・2 |
合いそうな人
- 海外保険でグローバルキャリアを積みたい人(Sompo International中心に米州・欧州・アジア・豪州で展開)
- 介護×ヘルスケア×保険の領域横断に挑みたい人(損保唯一の介護本業展開・ROE13.7%)
- DX・データサイエンス・生成AIを金融で活かしたい人(人材ファンド300億円)
- 業務改善計画と企業文化変革の当事者になりたい人(3度の業務改善命令後の再構築フェーズ)
合わないかもしれない人
- 国内損保の安定オペレーションだけに携わりたい人 → 東京海上HDの有報分析
- コンプライアンスリスクを避けたい人(業務改善計画の遂行が最重要課題で現場負荷も高い)
- 保険一筋で専門性を深めたい人(ウェルビーイング再編で介護・ヘルスケア・データ領域への異動可能性)
- ゆっくり確実に進める社風を好む人(SJ-Rと業務改善計画の同時遂行でスピード感が高い)
従業員データ
SOMPOホールディングスの従業員データも判断材料になります。
| 項目 | データ(2025年3月期) |
|---|---|
| 従業員数(連結) | 54,106名 |
| 従業員数(HD単体) | 467名 |
| 平均年齢(HD単体) | 43.8歳 |
| 平均勤続年数(HD単体) | 13.5年 |
| 平均年間給与(HD単体) | 約1,218万円 |
出典: SOMPOホールディングス 有価証券報告書 2025年03月期 従業員の状況
HD単体年収1,218万円の裏側はHD467人の少数精鋭・連結54,106人の指揮系統。持株会社で約470人という規模は、損保ジャパン・Sompo International・SOMPOひまわり生命・Sompo Careという事業会社群を「投資先・グループ会社の経営を見る」立場で束ねるポジションです。事業会社の年収水準・働き方とは異なるため、HD採用と事業会社採用の違いを面接前に必ず確認することが必要で、平均勤続13.5年は持株会社中央のキャリアモデルとしての実績期間と読むのが妥当です。
今から学ぶべき分野
有報が示す投資方針から、SOMPOで活躍するために今から学ぶべきことを整理しました。
| 投資方針 | 今から学ぶべきこと | 具体的なアクション |
|---|---|---|
| 海外保険・規律ある拡大 | 英語力+アンダーライティング基礎 | TOEIC850点以上、Sompo Internationalの事業説明資料を読む、CPCU(米国損保資格)の入門書を1冊読む |
| SOMPOウェルビーイング | 介護・ヘルスケア業界の動向理解 | 厚生労働省の介護労働需給データを確認、介護白書を月1で読む、Sompo Careのプレスリリースをチェック |
| 人材300億円・DX変革 | データサイエンス・生成AI入門 | Python基礎、保険のActuarial Data Science論文を1本読む、簿記2級取得 |
| 業務改善計画 | コンプライアンス・コーポレートガバナンス | 金融庁の業務改善命令・改善計画を一次資料で読む、有報の投資セクションの読み方を実践 |
最後に、ここまでの分析を面接で実際に語れる形に落とし込みます。
面接で使える有報ポイント
ここまでの分析を面接の場で実際に使えるフレーズに変換します。「有報を読みました」と伝えるだけでも企業研究の深さは伝わります。さらに、具体的な数値とストーリーを結びつけることで面接官の印象に残るレベルになります。
SOMPOホールディングスの面接── 「なぜ東京海上HDではなくSOMPOか」と聞かれたとき
セグメント情報を拝見し、海外保険利益1,777億円が国内損保583億円の約3倍を稼ぐ構造に注目しました。Sompo International中心のグローバル損保が利益の主役で、介護事業の設備投資211億円もセグメント別最大とリソース配分が明確です。[あなたのエピソード:15秒]という経験から、損保業界唯一の介護本業展開に共感しています。
SOMPOホールディングスの面接── 「3度の業務改善命令をどう受け止めますか」と聞かれたとき
業務改善計画の推進セクションを拝見し、経営陣のコンプライアンス認識不足・リスクオーナーシップの欠如が真因と分析されたうえで、SJ-R・タウンホールミーティング・グループCAE選定など具体策が打たれていることを確認しました。[あなたのエピソード:15秒]を通じて培った姿勢を、SJ-Rの収益基盤・事業基盤の変革に新卒として活かし、信頼回復を内側から経験したいと考えています。
面接で伝えるべき3つの軸
- 海外保険1,777億円が国内損保の3倍という構造を語る。「グローバル損保」としての性格を、Sompo Internationalの事業領域とROE14.2%実績で裏付ける
- 介護設備投資211億円・ROE13.7%でSOMPOウェルビーイングを語る。損保唯一の介護本業展開という独自ポジションを、2025年4月の2ビジネス領域再編とセットで提示
- 業務改善計画とROE13-15%目標を同時に語る。政策株式削減8,000億円超への上方修正・人材ファンド300億円という変革投資の中身まで踏み込むと、リスクと将来性を統合して捉える視点を示せる
逆質問の例
- 「海外保険事業の修正利益は2024年度1,597億円から2025年度予想2,030億円と+27%の成長計画ですが、新卒社員がSompo Internationalに関わるキャリアパスはどのような形がありますか?」
- 「介護事業ROE13.7%は中期計画の2026年度目標12%以上を既に超過していますが、SOMPOウェルビーイング領域で次に解きにいく社会課題は何ですか?」
- 「人材ファンド300億円は具体的にどのような研修・制度に投資されていますか?特にデータサイエンス・生成AI領域の育成内容を教えてください」
避けるべきこと: 「年収が高い」「待遇がよい」など、有報の給与データだけに言及する志望理由です。有報の本質は企業の戦略とリスクの開示であり、就活生が読むべきはその会社が何に賭けているかです。
面接での有報活用法の詳細は有報を面接で活かす方法、ESで使える具体的なフレーズは有報データをESに落とし込む技術もあわせてご覧ください。
まとめ
この記事のポイント3選
- SOMPOは海外保険セグメント利益1,777億円が国内損保583億円の約3倍を稼ぐグローバル損保。「損保ジャパンの自動車保険会社」というイメージとは異なり、利益の主役はSompo International中心の海外保険である
- 介護事業の設備投資211億円はセグメント別最大、介護事業ROE13.7%で2026年度目標12%以上を既に超過。2025年4月の2ビジネス領域再編(SOMPO P&C/SOMPOウェルビーイング)で損保業界唯一の介護本業展開を制度化
- 強みの裏側には3つのリスク──業務改善命令3度・国内損保収益急落・自然災害+複合地政学。修正連結ROE13-15%目標と政策株削減8,000億円超・人材ファンド300億円という変革投資をセットで理解して志望する姿勢が面接で評価される
次のアクション →
- 面接対策を一気に深めたい方は → SOMPOホールディングスの面接対策記事
- 同業比較したい方は → 東京海上HDの有報分析
- 業界全体を俯瞰したい方は → 損保3メガの有報データ比較
本記事は有価証券報告書(2025年03月期)に基づく企業分析であり、投資判断を目的としたものではありません。就活におけるキャリアマッチの判断材料としてご活用ください。