この記事のデータは野村不動産ホールディングス株式会社の有価証券報告書(2025年3月期)に基づいています。 有報データの面接活用法の基本は面接で差をつける企業分析|有報データの活用術で押さえておくと、この記事がさらに活きます。
面接前夜のあなたへ。「なぜ野村不動産か」「ガクチカをどうつなげるか」「逆質問で何を聞くか」を、有報の数字を使って30秒で話せる答えを上から並べました。スクロールしながら読めば、明日の面接でそのまま声に出せる形になっています。
表面的な「プラウドのマンション会社」「中堅大手デベロッパー」というキーワードでは、面接官は「会社の名前で選んだ学生」と判断します。設備投資の83.6%にあたる1,458億円が都市開発に集中投下され、BLUE FRONT SHIBAURA TOWER Sが竣工して都市開発が収益化フェーズに入ったといった有報の固有指標を入れ、自分のガクチカと接続することで初めて、面接で評価される志望動機になります。

| 面接で聞かれたら | 使う軸 | 30秒で言うなら |
|---|---|---|
| なぜ野村不動産か? | 住宅48.5%・設備投資都市開発83.6%・非対称構造 | 野村不動産を志望する理由は、有報を読むと売上の48.5%が住宅でも、設備投資の83.6%にあたる1,458億円を都市開発に集中投下し、BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S竣工で都市開発が収益化フェーズに入った姿が数字で確認できるからです。住宅で稼ぎながら都市開発で成長を作るこの非対称構造の中で、10年スパンの大型再開発に新卒から関わりたいので、野村不動産を選びました。 |
| ガクチカをどうつなげる? | 長期視点 × 都市開発・住宅の長期スパン | 私のガクチカは、表面の課題ではなく現場でヒアリングした事実から動き、長期で結果が出る仕組みに作り変えた経験です。これは野村不動産が有報で示す『再開発事業期間10年以上』の長期目線と、住宅売上48%の安定基盤を保ちながら都市開発に集中投資する非対称構造に重なります。短期成果ではなく10年スパンで街と建物を育てる側に立ちたいので、その経験を志望動機につなげています。 |
| 逆質問で何を聞く? | 都市開発設備投資1,458億円 × 新卒キャリアパス | 一次面接で安全に使える逆質問は、設備投資の83.6%が都市開発に集中する中で、新卒がBLUE FRONT SHIBAURA級の大型再開発に関わるキャリアパスを伺う形です。有報の固有指標を引用しつつ、入社後のキャリアイメージと接続するため、面接官の役職を問わず答えやすく、企業研究の深さも伝わる質問になります。 |
この表は記事の各セクションを上から読むことで根拠が積み上がる構成です。詳細を読まずに表だけコピペして使うと深掘り質問で詰まるので、面接前にスクロールして根拠まで通読してください。
有報が示す野村不動産の方向性

野村不動産が今どこに向かっているのか。有報のセグメント利益と設備投資配分から、3つの方向性が浮かび上がります。
都市開発への集中投資(BLUE FRONT SHIBAURA等)
都市開発セグメントは売上2,104億円(27.8%)・事業利益416億円(33.2%)で、3カ年計画では2028年3月期に事業利益520億円(+25.0%)を目標としています。象徴的なのが設備投資の集中度合いで、2025年3月期の設備投資総額1,744億円のうち1,458億円(83.6%)が都市開発に振り向けられました。前期の都市開発設備投資353億円から+313%という飛躍で、住宅事業の99億円・海外事業の43億円とは桁が違います。BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S(東京都港区芝浦・地下3階・地上43階・建物260,406㎡)が当期に竣工し、都市開発セグメントが「投資フェーズ」から「収益化フェーズ」へ移行しました(2025年3月期 設備投資等の概要・セグメント情報)。
面接で使うなら:「BLUE FRONT SHIBAURAのような大型再開発に関わりたい」では弱い。「設備投資の83.6%・1,458億円を都市開発に集中投下する非対称構造の中で再開発を10年スパンで回したい」と言うと固有性が出る。
前者は他のデベロッパーでも言える表面の言葉で、面接官には「大規模物件のかっこよさで選んだ」と聞こえるリスクがあります。後者は設備投資の集中度合いという有報の固有指標を入れることで、住宅で稼いで都市開発に振り向ける戦略構造を理解した上で発言していることが伝わります。
住宅事業(プラウド)の安定基盤強化+UDS統合
住宅セグメントは売上3,671億円(48.5%)・事業利益487億円(38.9%)で、野村不動産の最大セグメントです。プラウドブランドの分譲マンション・戸建販売が主軸で、3カ年計画では2028年3月期に事業利益630億円(+29.4%)を目標としています。注目は2024年4月のUDS株式会社等の全株式取得で、ホテル運営・コミュニティデザイン会社を取り込みホテル事業を都市開発部門から住宅部門に統合した結果、のれんが171億円増加しました。プラウドの「住む」体験に「泊まる」「集まる」を重ねる構想が動いています(2025年3月期 連結財務諸表注記・セグメント情報)。
面接で使うなら:「プラウドのマンション開発に憧れている」では弱い。「プラウドの分譲とUDS統合によるホテル×住宅×コミュニティの融合事業に、住む・泊まる・集まるの時間体験を作る側として関わりたい」と言うと固有性が出る。
「プラウド」だけだと商品名で選んだ印象になりやすく、住宅事業の本質を捉えていないと評価されかねません。UDS買収で都市開発部門から住宅部門へホテルを移したという有報の事実を踏まえ、生活の時間体験全体を設計する方向性に踏み込むと、企業のM&A意図への理解が伝わります。
海外事業の本格展開(事業利益+66.7%の高成長目標)
海外セグメントは売上94億円(1.2%)・事業利益66億円(5.3%)で、現時点では最小規模です。しかし3カ年計画では事業利益を66億円→110億円(+66.7%)に引き上げる目標で、6セグメント中の最大成長率です。2025年3月期にはロンドンの127チャリングクロスロード(地下1階・地上7階)が竣工し、海外開発が具体化しつつあります。当期から事業利益の定義に「海外部門におけるプロジェクト会社の持分売却損益」が追加された点も、海外事業の収益認識を拡張する制度的サインです。海外設備投資は43億円と前期150億円から-71%に抑制中で、新規投資より既存案件の収益化に重心が移っています(2025年3月期 セグメント情報・経営方針)。
面接で使うなら:「海外で大きな開発に関わりたい」では弱い。「現状売上1.2%・事業利益5.3%の海外を、3カ年計画で事業利益+66.7%へ伸ばす立ち上げフェーズに関わりたい」と言うと固有性が出る。
海外を志望するだけなら他のデベロッパーや商社でも語れます。海外事業の現状規模が小さいことを直視した上で、立ち上げフェーズに加わるという表現にすると、規模感を理解せずに「海外で大型開発したい」と語る他の就活生との差がつきます。
見落とせない仲介・CRE/資産運用の高収益フィービジネス
仲介・CREは事業利益率29.7%(売上558億円・事業利益165億円)、資産運用は事業利益率63.9%(売上153億円・事業利益98億円)と、規模は小さいながら全社の資本効率を底上げするフィービジネスです(2025年3月期 セグメント情報)。「住宅と都市開発の二本柱」だけで野村不動産を語ると、ROE 10.4%という効率重視経営の裏側が見えなくなります。面接で住宅・都市開発の話に偏ったと感じたら、仲介・CRE/資産運用に一言触れるだけで、企業全体を俯瞰して見ていることが伝わります。
MVVとの接続: 2030年ビジョン「まだ見ぬ、Life & Time Developerへ」は、住宅で稼いで都市開発・海外に振り向ける成長フェーズ型のポートフォリオそのものを表現しています。長期財務指針のROE10%以上・事業利益年平均成長率8%水準は、フィービジネスを混ぜることで自己資本効率を引き上げる経営判断と一体です。
数値の詳細な分析は野村不動産HDの企業分析記事で確認できます。
この方向性が求める人材像

野村不動産の3つの方向性から、「今どんな人材を求めているか」を逆算します。
3方向に共通して求められるのが、住宅で稼ぐ安定と都市開発・海外で攻める長期投資を一つの会社の中で動かすための「現場主義の個」です。野村不動産HDは親会社単体403名(純粋持株会社)が連結8,732名のグループを動かす構造で(2025年3月期 従業員の状況)、配属先の事業会社で自分の判断で動けるかが問われます。再開発の10年スパン、マンション開発の3-5年スパンに腰を据えて関与できる長期目線は、6セグメント全てで共通する素養です。
都市開発が求める人材
都市再開発の法制度(都市再生特別措置法・容積率移転)への関心と、コスト・工程管理の最前線に立つ覚悟が求められます。BLUE FRONT SHIBAURA級の地下3階・地上43階クラスは10〜20年スパンで動きますが、有報の事業等のリスクでは建築費上昇・工期長期化が「特に注視するリスク」として明記されており、想定以上のコスト上昇は事業収益悪化に直結します(2025年3月期 事業等のリスク)。新卒で配属されればコスト・工程管理の最前線に立つことになるため、長期プロジェクトを支える地味な実務を引き受ける姿勢が試されます。
住宅×ホテル統合が求める人材
プラウドの分譲マンション開発に加え、UDS買収によりホテル×住宅×コミュニティへ拡張する新領域に好奇心を持てるかが鍵になります。同時に、住宅売上比率が48.5%と高い分、住宅ローン金利上昇による顧客購買意欲の減退に対する金利感応度の高さも理解しておく必要があります(2025年3月期 事業等のリスク)。「プラウドの安定」を志望動機の入口にするなら、その裏側にある金利感応度の高さも理解した上で語ることが前提です。
海外事業が求める人材
英語と英国不動産市場への関心、為替・カントリーリスクを学ぶ姿勢が求められます。ただし、海外売上比率は1.2%とまだ小さく、海外設備投資も150億円から43億円へ-71%抑制中で、新規投資より既存案件の収益化に重心が移っています。海外駐在を入社直後から軸にしたい人は、現時点の機会量の小ささを踏まえて志望理由を組み立てる必要があります。新規事業立ち上げに近いフェーズで、規模感を踏まえた上で関与したいというスタンスが伝わると、面接官に納得感が出ます。
ガクチカの切り取り方

ガクチカは「何をしたか」の事実より、「それをどう語るか」の切り取り方で印象が変わります。野村不動産の方向性に合わせた切り取りの考え方を整理します。
ガクチカは以下の4ステップで組み立てると、野村不動産の方向性と必ず接続できます。
- 自分が直面した課題 — 個人で何に困ったか(チームの困りごとではなく自分の課題)
- 自分が取った行動 — 何を判断し、どう動いたか(「みんなで頑張った」ではなく「自分は何をしたか」)
- 周囲や仕組みに起きた変化 — 数字または具体的事実で示せる変化
- その経験が、野村不動産の方向性とどう重なるか — 都市開発・住宅×ホテル・海外のどれかにつながるか
各方向性ごとに、この4ステップを80-120字に圧縮した例文を後述します。
都市開発に合わせる
短期成果ではなく長期スパンで続く仕組みを作った経験を中心に語ります。
- 中期計画づくり | 単年度ではなく3年単位で動かした経験は、再開発10年スパンの長期目線と直結する
- 学園祭運営の構造改革 | 一度赤字を許容し翌年から黒字化した判断は、都市開発の投資→収益化フェーズの動きと重なる
- 卒業研究の長期テーマ | 1年以上かけて成果を出した粘り強さは、コスト・工程管理の最前線で評価される
例文(都市開発 × ガクチカ80-120字):「私はサークル運営で、毎年場当たり的だった年間計画を3年単位の中期計画に作り直し、初年度は赤字でも翌年から黒字化させる構成にしました。この経験は、野村不動産が有報で示す『再開発事業期間10年以上』の長期目線で都市開発に資源を集中投下する方向性と重なると考えています。」
「短期成果ではなく長期で続く仕組みを作った」プロセスがあれば、BLUE FRONT SHIBAURA級の10年スパンの大型再開発のような「腰を据えて1案件を育てる」方向性と接続できます。
住宅×ホテルに合わせる
顧客の声を吸い上げて滞在体験を組み直した経験が響きます。
- 接客アルバイト | 顧客接点で得た声を改善施策に変えた経験は、プラウド居住者の生活体験設計と接続する
- 学園祭の来場者体験設計 | 滞在中の動線を組み直した経験は、UDSの「泊まる×集まる」設計思想に重なる
- 飲食店での仕組み化提案 | 客足の落ちる時間帯への対応は、住宅×ホテル統合で時間帯ごとの稼働を設計する考え方と接続する
例文(住宅×ホテル × ガクチカ80-120字):「私は接客アルバイトで、客足が落ちた時間帯にお客様の声をヒアリングし、滞在中の体験を組み直したところ、再来店率が約1.4倍に伸びました。この経験は、野村不動産がUDS買収でプラウドの『住む』にホテルの『泊まる』を重ね、生活の時間体験を設計する方向性と重なると考えています。」
重要なのは、「マンションを売る」発想ではなく「居住者の生活時間を設計する」発想に立てるかどうかです。UDS統合の意図はそこにあるため、自分の経験もその切り口で語れると一貫性が出ます。
海外に合わせる
異文化環境で信頼関係を構築した経験が有効です。
- 留学先での共同プロジェクト | 異なる価値観のメンバーと成果を出した経験は、ロンドン拠点の海外事業立ち上げと直接重なる
- 国際ボランティア | 言語や文化の壁を越えて信頼関係を築いた過程を、海外現地パートナーとの関係構築に接続できる
- 外国人チームメイトとの協働 | 日常的に異文化環境で動いた経験は、海外事業の規模を踏まえた立ち上げフェーズで評価される
例文(海外 × ガクチカ80-120字):「私は留学先で文化背景の違うメンバーと毎週個別に対話する仕組みを作り、停滞していたチームプロジェクトを進めて学内コンペで上位入賞しました。この経験は、ロンドン127チャリングクロスロード等の海外案件を売上1.2%から+66.7%へ伸ばそうとする立ち上げフェーズに、自分の異文化対話の経験を持ち込みたい志向と重なります。」
海外事業の現状規模を踏まえると、「海外で大規模開発したい」よりも「立ち上げ規模を踏まえた上でチームを作る側に回りたい」という切り取りの方が、有報を読み込んだ上での発言として伝わります。
共通ポイント: いずれの場合も、「個人で課題を見つけて長期で動いた」場面を含めることが大切です。再開発10年スパン、住宅3-5年スパンの長い時間軸を前提とする野村不動産では、「短期で結果を出した」よりも「続く仕組みに変えた」構造のほうが評価されます。
自己PRの組み立て方
自己PRは「あなたの強み」と「野村不動産の方向性」の交差点を見つけることから始まります。
3ステップで組み立てる
- 強みを一言で定義する — 例: 「短期成果ではなく長期で続く仕組みを作る力」
- 裏付けるエピソードを選ぶ — ガクチカと重なってもOK。具体的な数字や変化を含めると説得力が増します
- 野村不動産の方向性と接続する — 有報データを使って「なぜ野村不動産で活かせるか」を示す
ステップ3の具体例:
「この力は、御社が設備投資の83.6%・1,458億円を都市開発に集中投下し、BLUE FRONT SHIBAURA級の10年スパンの大型再開発を進めている方向性に通じると考えています。有報を読むと、住宅で稼いで都市開発に振り向ける非対称構造の中で長期視点が必要とされていることが数字で確認できました。その環境で自分の強みを活かしたいと考えています。」
純粋持株会社×事業会社の組織構造を理解する
野村不動産HDは親会社単体403名の純粋持株会社で、住宅・都市開発の現場は事業会社の野村不動産株式会社等が担っています。連結従業員数8,732名で、平均年齢41.7歳・平均勤続年数13.5年(持株会社単体・2025年3月期 従業員の状況)。「持株会社の年収」と「事業会社の現場」は別物であることを理解しておくと、配属先での働き方をリアルに想像した自己PRに変わります。「グループ全体で経営を見たい」のか「事業会社で現場を担いたい」のかを言語化できると、面接官に解像度の高さが伝わります。
人的資本の取り組みを活用する
野村不動産HDは中期計画で人的資本投資を進めています(2025年3月期 人的資本に関する戦略)。
- 多様な働き方の推進(女性活躍・男性育休取得促進)
- 専門性向上の研修体系(不動産ファイナンス・都市開発法務など)
- グループ会社間異動による複線型キャリア
自己PRの中でこうした組織文化への共感を示すことも有効です。グループ会社間異動の仕組みは、住宅→都市開発→海外といった複線キャリアを想定する人にとって特に意味があります。
志望動機|なぜ野村不動産か
志望動機は「なぜデベロッパーか」と「なぜ野村不動産か」の2段構えで組み立てます。
「なぜデベロッパーか」の組み立て
不動産デベロッパーは、土地・建物という具体物を10年単位で動かすことで街の姿を作り変える事業です。商社や金融とは違い、自分の関わったプロジェクトが物理的に残り続ける点が特徴です。ここは深掘りしすぎず、次の「なぜ野村不動産か」に重点を置きます。
「なぜ野村不動産か」を他社との違いで示す

ここで他のデベロッパーとの違いを有報データで示せるかが勝負どころです。
三井不動産との違い
三井不動産は売上約2.3兆円規模で、賃貸オフィス収入と海外大型開発を二本柱に据える「グローバル大家+開発型」です。野村不動産は売上7,576億円と規模では小さいものの、住宅48.5%+都市開発27.8%の非対称二本柱で、海外はまだ売上1.2%・事業利益5.3%の立ち上げフェーズです。「規模で動かすか、フェーズに賭けるか」の違いとして整理できます。
三菱地所との違い
三菱地所は丸の内・大手町の賃貸オフィスを利益の中核に据える「大家型」です。野村不動産は分譲住宅で稼いで都市開発に振り向ける「成長フェーズ型」で、設備投資の集中度合いが性格的に対極になります。「ストック収益で安定を作るか、フローからストックへ作り替えるか」のスタンスの違いを語れると差別化になります。
住友不動産との違い
住友不動産は自社施工のシティタワー/シティハウスでオフィス賃貸+分譲一体運営を進めています。野村不動産はプラウド単体ブランドの分譲+UDS統合によるホテル×住宅という別軸の拡張を志向しています。「自社施工+一体運営の効率」と「ブランド集中+新領域拡張」の違いとして整理できます。
東急不動産との違い
東急不動産は東急沿線の街づくりとリゾート・ホテルが軸です。野村不動産はBLUE FRONT SHIBAURA級の都心再開発と全国分譲マンション、ロンドン等の海外という地理的に分散したポートフォリオが特徴です。「沿線×ライフスタイル」志向か「都心×全国×海外」志向かで自分の関心と重ねられます。
最終的に、2030年ビジョン「まだ見ぬ、Life & Time Developerへ」と自分の価値観が重なる部分を言語化できると、志望動機に一本の軸が通ります。
30秒で言うなら|面接でそのまま使える志望動機
「野村不動産を志望する理由は、有報を読むと売上の48.5%が住宅でも、設備投資の83.6%にあたる1,458億円を都市開発に集中投下し、BLUE FRONT SHIBAURA TOWER Sの竣工で都市開発が収益化フェーズに入った姿が数字で確認できるためです。私はゼミ活動で短期の成果ではなく10年単位の継続を意識して仕組みを変えた経験があり、その長期目線を、住宅で稼ぎ都市開発で成長を作る非対称構造の中で活かしたいので、野村不動産を選んでいます。」
これは型です。面接官の表情を見て、表面で止めるか、自分のガクチカに踏み込むかを判断してください。
野村不動産の面接で差がつく逆質問
逆質問は「何を聞くか」で企業理解の深さが表れます。有報の記述を具体的に引用した質問は、面接官に強い印象を残します。
逆質問は面接の段階によって安全度が変わります。一次面接で「業務改善の指示が出るような質問」をすると先回りしすぎて警戒されることがあるため、以下のマップを目安にしてください。

「高」=どの面接官にも刺さる安全な質問。「中」=面接官の役職・志望度合いを見て使う。「低」=最終面接で「この学生は本気で考えている」と評価される深い質問。一次面接で使うとリスク。
1. 都市開発の若手キャリアパスを問う
安全度: 高|一次〜最終全段階で使える
「設備投資の83.6%、1,458億円が都市開発に集中していますが、新卒がBLUE FRONT SHIBAURA級の大型再開発に関与するキャリアパスは、何年目からどのような形で出てくるとお考えでしょうか。」
この質問のポイント: 設備投資の集中度合いという有報の固有数値を引用し、入社後のキャリア像と接続する形のため、どの面接段階でも通用します(2025年3月期 設備投資等の概要)。
2. ROE10%とセグメント運営を問う
安全度: 高|一次〜最終全段階で使える
「長期財務指針でROE10%以上を掲げ、当期10.4%を達成されていますが、住宅・都市開発・仲介CREという利益率の異なるセグメントの組み合わせをどう動かすことでこの水準を維持されようとしているのでしょうか。」
この質問のポイント: 財務指針と各セグメントの利益率(仲介・CRE 29.7%、資産運用63.9%)を結び付けた質問で、面接官の役職を問わず答えやすい構成です(2025年3月期 経営方針・セグメント情報)。
3. UDS統合と住宅×ホテルの新領域を問う
安全度: 中|二次面接以降で使うと効果的
「2024年4月のUDS株式会社買収でホテル事業を都市開発部門から住宅部門へ統合された狙いは、住宅×宿泊×コミュニティの融合事業の創出と理解しています。新卒社員がこの新領域に関われる具体的な業務イメージを教えていただけますでしょうか。」
この質問のポイント: M&Aの戦略意図に踏み込む質問のため、一次面接よりも事業理解を共有できる二次・最終面接で深掘りしたほうが活きます(2025年3月期 連結財務諸表注記・セグメント情報)。
4. 金利感応度と住宅事業の対応を問う
安全度: 中|二次面接以降で使うと効果的
「住宅売上比率48.5%という構造から、住宅ローン金利の上昇は他デベロッパー以上に顧客需要に効くと有報で拝見しています。短期の金利上昇に対し、商品ラインナップや販売価格でどう吸収する設計をされているのでしょうか。」
この質問のポイント: 金利感応度というネガティブ面に踏み込むため、一次面接ではやや重い質問です。販売・商品企画への関心と組み合わせると二次以降で映えます(2025年3月期 事業等のリスク)。
5. 海外事業の再加速判断を問う
安全度: 低|最終面接向け、深く考えていることが伝わる質問
「海外事業は売上比1.2%・事業利益比5.3%とまだ小規模ながら、3カ年計画では+66.7%と最大成長率を計画されています。海外設備投資を150億→43億円へ抑制中という方向性も含め、どのタイミングで再加速の判断を下されるご予定でしょうか。」
この質問のポイント: 規模感と投資ペース判断という経営層の視点を要求する質問のため、最終面接以降に絞るほうが安全です。一次で出すと先回りしすぎと取られる可能性があります(2025年3月期 セグメント情報・設備投資等の概要)。
逆質問のさらに詳しい組み立て方は面接で差をつける企業分析|有報データの活用術で解説しています。
まとめ
野村不動産の面接対策の核心は、有報が示す3つの方向性(都市開発への集中投資、住宅×UDSによるホテル統合、海外事業の立ち上げ)と長期財務指針(ROE10%以上・事業利益年平均成長率8%水準)から「求める人材像」を逆算し、ガクチカ・自己PR・志望動機を一貫したストーリーにすることです。
表面的な「プラウドのマンション会社」というキーワードではなく、設備投資の83.6%・1,458億円が都市開発に集中投下されていること、BLUE FRONT SHIBAURA TOWER Sの竣工で収益化フェーズに入ったこと、海外事業を66億→110億円(+66.7%)に伸ばす立ち上げフェーズであること、といった有報の具体的な数字を使いこなすこと。それが、面接官に「この学生は野村不動産を理解している」と思わせる最短ルートです。
次のアクション:
- 事業構造を深掘りしたい方は → 野村不動産HDの企業分析記事で有報データの詳細を確認できます
- 面接での有報活用の基本を押さえたい方は → 面接で差をつける企業分析|有報データの活用術で汎用テクニックを学べます
- ESに有報データを織り込みたい方は → ESの志望動機に差をつける|有報データの活用法が参考になります
- 同業他社の面接対策と比較したい方は → 三井不動産・三菱地所の面接対策で「なぜ野村不動産か」の答えがさらに磨かれます
- 不動産業界全体をデータで俯瞰したい方は → 不動産業界の有報データ比較で俯瞰できます
本記事のデータは野村不動産ホールディングス株式会社の有価証券報告書(2025年3月期・EDINET)に基づいています。投資判断を目的としたものではありません。企業の将来の業績を保証するものではなく、最新情報は企業の公式IR資料をご確認ください。社風や職場の雰囲気、上司との関係性は有報ではわかりません。OpenWork等の口コミサイトやOB/OG訪問を併用して判断しましょう。