この記事のデータは株式会社丸井グループの有価証券報告書(2025年03月期)に基づいています。 有報データの面接活用法の基本は面接で差をつける企業分析|有報データの活用術で押さえておくと、この記事がさらに活きます。
面接前夜のあなたへ。「なぜ丸井か」「ガクチカをどうつなげるか」「逆質問で何を聞くか」を、有報の数字を使って30秒で話せる答えを上から並べました。スクロールしながら読めば、明日の面接でそのまま声に出せる形になっています。
表面的な「マルイのファッションビル」「エポスカード」というキーワードでは、面接官は「店舗の名前で選んだ学生」と判断します。フィンテックセグメント利益441億円が連結営業利益445億円の99%、非物販テナント構成が65%、「好き」を応援するカードが115企画・LTV2〜7倍といった有報の固有指標を入れ、自分のガクチカと接続することで初めて、面接で評価される志望動機になります。

| 面接で聞かれたら | 使う軸 | 30秒で言うなら |
|---|---|---|
| なぜ丸井か? | 金融×小売の融合・LTV経営・コンパクト組織での個の力 | 丸井グループを志望する理由は、店舗イメージではなく有報の利益構造を見たからです。フィンテック利益441億円が連結営業利益の99%を占め、店舗は非物販テナント65%まで広げてカード会員獲得の入口として再定義されています。私はこの「金融が主役で小売が顧客接点」という他社にないモデルの中で、連結4,051名のコンパクト組織で自分の判断で動きたいと考えて志望しています。 |
| ガクチカをどうつなげる? | 手挙げ文化 × 継続関係の設計 × 個の判断 | 私のガクチカは、待っていれば与えられる役割ではなく、自分で機会を作りにいき、しかも『続いて使ってもらう仕組み』を設計した経験です。これは丸井グループの『手挙げ文化』とエポスカードのリカーリングレベニュー1,515億円・繰延収益3,984億円というストック型の収益エンジンに重なります。単発の成果ではなく、長期で関係を作る仕事を担いたいと考えています。 |
| 逆質問で何を聞く? | 「好き」会員300万人目標 × 若手のコラボ企画関与 | 一次面接で安全に使える逆質問は、「好き」を応援するカードが115企画・会員111万人で2031年に300万人を目指している中で、入社後の若手がコラボIP企画にどの段階から関わるかを聞く形です。経営ビジョン2031の固有目標を引用しつつキャリア像と接続するため、面接官が答えやすく、企業研究の深さも自然に伝わります。 |
この表は記事の各セクションを上から読むことで根拠が積み上がる構成です。詳細を読まずに表だけコピペして使うと深掘り質問で詰まるので、面接前にスクロールして根拠まで通読してください。
有報が示す丸井グループの方向性

丸井グループが今どこに向かっているのか。有報のセグメント利益と経営ビジョン&戦略ストーリー2031から、3つの方向性が浮かび上がります。
フィンテック(エポスカード)の家計シェア最大化
フィンテックセグメント利益は441億円で、調整後の連結営業利益445億円の99%に相当します。カードクレジット取扱高は4兆5,305億円(前年比+10%)、エポスカード会員は790万人(前年差+31万人)、分割・リボ払い残高は4,693億円(前年比+8%)と、取扱高・会員・残高の3指標が揃って拡大しました。家賃払い・EC利用・公共料金などの定期払いを取り込む「家計シェア最大化」戦略のもとで、リカーリングレベニュー(売上総利益ベースの継続収入)は1,515億円、成約済み繰延収益は3,984億円と当期の売上総利益の約1.8倍に相当する将来収益を確保しています(2025年03月期 セグメント情報・経営方針)。
面接で使うなら:「エポスカードのマーケティングに興味があります」では弱い。「リカーリング1,515億円と『好き』115企画を両輪に、家計シェア最大化を担いたい」と言うと固有性が出る。
「エポスカードに興味」は誰でも言えるキーワードで、面接官には「カードの知名度で選んだ学生」と聞こえるリスクがあります。リカーリングレベニュー1,515億円という有報の固有指標と115企画という独自データを組み合わせると、家計シェア最大化というストック型ビジネスの構造を理解した上で発言していることが伝わります。
「売らない店」への転換と店舗のカード入口化
マルイ・モディの非物販テナント構成は65%(前年差+4pt)まで拡大し、体験型テナント・スクール・飲食・サービスが店舗の主役になっています。出店サービス「OMEMIE(おめみえ)」(D2Cブランドや個人事業主のオンライン出店契約)でこれまで取り込めていなかった新規テナントを開拓し、結果として小売セグメント営業利益は86億円(前年比+24%・4期連続増益)、EC取扱高は243億円(過去最高)に達しました。有報は「店舗はエポスカードの発行拠点としてフィンテックセグメント利益にも貢献している」と明記しており、店舗を「売る場所」ではなく「カード会員獲得の入口」として再定義する設計が読み取れます(2025年03月期 セグメント情報)。
面接で使うなら:「丸井の店舗で働きたい」では弱い。「非物販65%・OMEMIE経由で『カード会員獲得装置としての店舗』をD2Cと作り直したい」と言うと固有性が出る。
「丸井の店舗が好き」では「ファッションビルが好きな学生」と取られるリスクがあります。非物販テナント65%・出店サービスOMEMIEという有報の固有指標と、店舗を「カード会員獲得の入口」として再定義する構造を組み合わせると、利益構造から店舗を捉え直した上での志望だと伝わります。
「好き」を応援するカード×共創投資のLTV経営
経営ビジョン&戦略ストーリー2031の中核に位置づけられているのが「好き」を応援するカードと共創投資です。アニメ・ゲーム・エンタメとコラボしたエポスカードは当期115企画、新規会員数34万人、期末会員数111万人(前年差+21万人)に拡大しました。最大の特徴はLTV(生涯利益)が一般カードの2〜7倍という有報記載の数値で、2031年3月期に「好き」会員300万人、2041年3月期にゴールドカード会員数を上回ることを目標としています。共創投資は当期に未上場企業への投資有価証券取得68億円を実行し、2024年3月期から投資方針を見直して初回投資を少額にとどめ上場可能性が高まった段階で追加投資する設計に変更しました(2025年03月期 経営方針・経営ビジョン&戦略ストーリー2031)。
面接で使うなら:「アニメや推し活が好きで丸井に興味があります」では弱い。「『好き』会員111万人を300万人へ広げる過程で、IP共創とスタートアップ協業をつなぎたい」と言うと固有性が出る。
「アニメ・推し活が好き」だけだと趣味の話で止まり、面接官は事業との接続を判断できません。「好き」を応援するカード111万人・LTV2〜7倍・2031年300万人目標という有報の固有目標を引用し、IP共創と共創投資(取得68億円)の接点に役回りを置くと、長期キャリアの解像度が伝わります。
見落とせないフィンテック集中と小売の役割
フィンテックが連結営業利益の99%を占める一方で、小売セグメント利益は86億円・構成比16.3%にとどまります。この比率を「弱点」と捉えるだけでは不十分で、有報は店舗を「カード会員獲得の入口」として位置づけ直しており、小売は単独利益を競うセグメントではなくフィンテックの集客装置という設計です。「『売らない店』を作るから小売利益が小さい」のは構造的に意図された状態であり、ここを理解せずに「小売の規模が小さい」とだけ語ると、ビジネスモデルを読めていないと取られるリスクがあります(2025年03月期 セグメント情報・経営方針)。
ビジョンとの接続: 「すべての人が『しあわせ』を感じられるインクルーシブな社会の実現」は、与信ハードルが高い若年層・推し活層をエポスカードに取り込む方向性に表れています。「『好き』を応援するビジネス」は115企画のコラボカードと共創投資68億円に直結し、「手挙げ文化」はグループ公認プロジェクト/CMA共創経営塾/マルイユナイト設立に表れています。
数値の詳細な分析は丸井グループの企業分析記事で確認できます。
この方向性が求める人材像

丸井グループの3つの方向性から、「今どんな人材を求めているか」を逆算します。
3方向に共通して求められるのは、手挙げ文化を活かせる「個の力」です。丸井グループは連結4,051名・単体270名・平均勤続16年というコンパクトな少数精鋭組織で、グループ公認プロジェクト・グループ公認イニシアティブ・CMA共創経営塾・スタートアップ出向制度といった「手挙げで広げる仕組み」が用意されています。待ちの姿勢ではこれらの仕組みは機能せず、一人ひとりが自分で機会を作りにいくことが前提です(2025年03月期 従業員の状況・人的資本に関する戦略)。
フィンテック・カードビジネスが求める人材
クレジットカード・金融サービスへの関心と、ストック型・LTV経営の思考が重要です。エポスカードの家計シェア最大化は分割・リボ取扱高4,321億円・残高4,693億円、リカーリングレベニュー1,515億円・繰延収益3,984億円という構造で動いており、「今期売って終わり」ではなく「契約を積み上げて将来の収益基盤を作る」発想が求められます。ビジョンの「インクルーシブ」とも接続して、与信ハードルが高い若年層・推し活層を金融プラットフォームに迎え入れる設計力が問われます。
売らない店・商業施設プロデュースが求める人材
商業施設の企画・運営・体験設計に関心を持ち、店舗を「モノを売る場所」ではなく「顧客接点とカード会員獲得の入口」として再設計できる発想が必要です。非物販テナント構成65%・前年差+4ptとEC取扱高243億円という結果は、出店サービスOMEMIEと体験型テナントの組み合わせで生まれており、MD・空間プロデュースに加えて、出店候補との対話力やデジタル契約の運用感覚も求められます。
好き×共創投資・コミュニティが求める人材
アニメ・ゲーム・推し活などのIPビジネスとマーケティング、未上場スタートアップとの協業・コミュニティ運営に関心を持つ人材が求められます。「好き」を応援するカードの115企画・LTV2〜7倍は、自分のためから「誰かのため」へ消費が広がる新しい層を取り込む独自モデルです。共創投資はFY2024に少額初回投資→追加投資の設計に変更しており、減損リスクを抑えつつ未上場スタートアップと長期で組む覚悟のある人材が必要です(2025年03月期 事業等のリスク)。
ガクチカの切り取り方

ガクチカは「何をしたか」の事実より、「それをどう語るか」の切り取り方で印象が変わります。丸井グループの方向性に合わせた切り取りの考え方を整理します。
ガクチカは以下の4ステップで組み立てると、丸井グループの方向性と必ず接続できます。
- 自分が直面した課題 — 個人で何に困ったか(チームの困りごとではなく自分の課題)
- 自分が取った行動 — 何を判断し、どう動いたか(「みんなで頑張った」ではなく「自分は何をしたか」)
- 周囲や仕組みに起きた変化 — 数字または具体的事実で示せる変化
- その経験が、丸井グループの方向性とどう重なるか — フィンテック・売らない店・好き×共創投資のどれかにつながるか
各方向性ごとに、この4ステップを80-120字に圧縮した例文を後述します。
フィンテック・カードビジネスに合わせる
ストック型・長期関係を意識して仕組みを設計した経験を中心に語ります。
- サブスク・継続課金イベントの設計 | 単発の成功ではなく続けて参加してもらう仕組みを作った経験は、家計シェア最大化やリカーリング設計と直結する
- 部活・サークルの会費・会計運用の改善 | 滞納や離脱を防ぐ仕組みを設計した経験は、分割・リボや家賃保証の継続収益設計と重なる
- コミュニティ運営の継続率向上 | 新規だけでなくリピーターを育てたプロセスが、LTV経営の思考につながる
例文(フィンテック × ガクチカ80-120字):「私はサークルの会計担当として、その都度集金で滞納が続いていた仕組みを月額定額の自動徴収に切り替え、参加メンバーの離脱を抑えながら会費回収率を約9割まで引き上げました。この経験は、丸井グループが有報で示すエポスカードの家計シェア最大化やリカーリングレベニュー1,515億円というストック型収益の方向性と重なると考えています。」
「単発の成功ではなく、継続して関わってもらう仕組みを作った」プロセスがあれば、エポスカードの家計シェア最大化やリカーリング設計の方向性と接続できます。
売らない店・商業施設プロデュースに合わせる
場の設計や体験デザインで人を動かした経験が響きます。
- 文化祭・ゼミ合宿の設計変更 | 単なる運営ではなく空間や時間の設計を変えて参加者の行動を動かした経験は、非物販テナント65%の体験設計と接続する
- イベント企画でのテナント・出店者調整 | 多様な出店者とオンラインで対話して企画を組み上げた経験が、OMEMIE運営の発想と重なる
- 商店街・地域イベントでの体験プロデュース | 「売ること」より「体験すること」を主役にした企画は、丸井の店舗戦略と直結する
例文(売らない店 × ガクチカ80-120字):「私はゼミの合宿運営で、講義中心の合宿を『対話と体験』中心の設計に組み替え、参加者アンケートの満足度を前年比で大きく改善しました。この経験は、丸井グループが有報で示す『売らない店』への転換と非物販テナント65%・OMEMIEを通じた体験型店舗運営の方向性と重なります。」
「販売の場ではなく、体験と関係づくりの場として設計し直した」構造があれば、「売らない店」と店舗のカード入口化の方向性に重ねられます。
好き×共創投資・コミュニティに合わせる
特定領域の「好き」を起点にコミュニティを作り・回し・広げた経験が有効です。
- 推し活コミュニティ運営 | 同じ「好き」を持つメンバーが世代を超えて関わり続ける仕組みを作った経験は、「好き」会員111万人の方向性と直接重なる
- 同人イベント・即売会の企画 | IPコラボや出店者との関係を継続的に設計した経験が、115企画のコラボカード設計と接続する
- サークル・部活の世代継承運営 | 一度きりではなく次の世代が動く設計を残した経験が、LTV経営の長期視点と重なる
例文(好き×共創投資 × ガクチカ80-120字):「私は推し活コミュニティの運営で、共通の『好き』を持つメンバーが世代を超えて関わり続けられるよう運営ルールと交流イベントを再設計し、半年で参加メンバー数を約1.5倍に増やしました。この経験は、丸井グループが有報で示す『好き』を応援するカード115企画・LTV2〜7倍の長期関係構築の方向性と重なります。」
「特定の『好き』を起点に、長期で関係を作る仕組みを残した」構造が理想的です。
共通ポイント: いずれの場合も、「手挙げで自分から動き、個人で判断した」場面を含めることが大切です。連結4,051名・単体270名のコンパクト組織では、一人あたりの業務範囲が広く、待ちの姿勢では仕組みが機能しない前提があります。「みんなで取り組みました」だけではなく、「その中で自分はどう判断し、どう動いたか」を明確に示しましょう。
自己PRの組み立て方
自己PRは「あなたの強み」と「丸井グループの方向性」の交差点を見つけることから始まります。
3ステップで組み立てる
- 強みを一言で定義する — 例: 「単発の成功ではなく、続けて関わってもらう仕組みを設計する力」
- 裏付けるエピソードを選ぶ — ガクチカと重なってもOK。具体的な数字や変化を含めると説得力が増します
- 丸井グループの方向性と接続する — 有報データを使って「なぜ丸井で活かせるか」を示す
ステップ3の具体例:
「この力は、御社のエポスカードが家計シェア最大化のもとで分割・リボ取扱高4,321億円、リカーリングレベニュー1,515億円というストック型収益を積み上げている方向性に通じると考えています。有報を読むと、新規獲得だけでなく長期の利用継続を設計することがLTV経営の中核だと感じました。その環境で自分の強みを活かしたいと考えています。」
手挙げ文化と少数精鋭の組織を理解する
連結4,051名・単体270名・平均勤続16年(2025年03月期 従業員の状況)という規模は、一人あたりの業務範囲が広いことを意味します。「幅広く何でもやります」というよりも、「この強みで確実に価値を出し、自分から手を挙げる」という明確な自己定義の方が、手挙げ文化を前提とした組織と合致します。一方で勤続16年は社内の同質性が高くなりがちな数字でもあり、外部スキル(DX・データ分析・新事業開発)を持ち込んでスピードに乗せられる人ほど評価される反面、決められた役割に集中したい人にとっては業務範囲が広がりすぎるリスクと裏表である点も理解しておきましょう。
人的資本の取り組みを活用する
丸井グループは多様な人材が活躍できる仕組みを整備しています(2025年03月期 人的資本に関する戦略)。
- グループ公認プロジェクト/グループ公認イニシアティブ制度
- 次世代経営者育成プログラム「CMA(共創経営塾)」
- スタートアップ企業への出向制度
- 株式会社マルイユナイト(2024年設立)によるデジタル人材採用とアジャイル開発体制
自己PRの中で、これらの仕組みに対する具体的な活用イメージを示すことも有効です。
志望動機|なぜ丸井か
志望動機は「なぜ小売か」と「なぜ丸井か」の2段構えで組み立てます。
「なぜ小売か」の組み立て
消費者の生活に最も近い場所で事業を作れること、店舗とデジタルを組み合わせた接点設計に関われること、など業界全体の魅力を簡潔に述べます。ここは深掘りしすぎず、次の「なぜ丸井か」に重点を置きます。
「なぜ丸井か」を他社との違いで示す

ここで他の小売企業との違いを有報データで示せるかが勝負どころです。
イオンとの違い
イオンは連結従業員163,584名・国内最大の総合小売グループで、金融セグメント(イオン銀行・イオンフィナンシャル)は利益構成比約25%程度の補完事業です。スーパー・GMS・ディスカウントを軸にスケールで稼ぐモデルに対し、丸井グループはフィンテックが連結営業利益の99%・小売は「カード会員獲得の入口」というほぼ逆向きの構造です。「規模で動く総合小売ではなく、金融プラットフォームに小売を再定義した独自モデルの中で個の判断を試したい」が差別化の軸になります。
セブン&アイ・ホールディングスとの違い
セブン&アイは国内外コンビニ事業(セブン-イレブン)を軸に、金融はセブン銀行が補完しており、海外SEI事業の戦略的見直しなどグローバル再編が経営課題です。丸井グループは売上の90%超が国内、海外拠点なしという国内集中型で、エポスカード会員790万人・LTV経営という日本市場での深掘りに勝負を寄せています。「海外コンビニのスケールではなく、国内のLTV経営とIP共創で長期の顧客関係を作る側に回りたい」と語ると違いが出ます。
ファーストリテイリングとの違い
ファーストリテイリングはユニクロ・GUを軸とした製造小売(SPA)モデルで、海外比率が高く商品自体で勝負する設計です。丸井グループは商品をほぼ持たず(小売セグメント利益86億円・構成比16.3%)、エポスカードと体験型テナントで稼ぐ「金融+プラットフォーム」型です。「商品で勝負する製造小売ではなく、店舗をカード入口に再定義した金融×小売の融合モデルで、LTVを伸ばす仕事をしたい」が刺さります。
ニトリホールディングスとの違い
ニトリは製造物流IT小売モデルで、家具・ホーム用品を中心に出店拡大とPB比率向上でスケールしてきた住生活ブランドです。丸井グループはアニメ・ゲーム・推し活など「好き」起点のカードコラボ115企画・LTV2〜7倍で、消費領域がライフスタイル全般ではなく『推し活経済』に深く入り込む独自軸を持ちます。「ライフスタイル全体の品揃えではなく、特定の『好き』に深く入り込んでLTVを伸ばす商品設計に関心がある」と語ると差別化できます。
最終的に、ビジョン「すべての人が『しあわせ』を感じられるインクルーシブな社会」と経営ビジョン&戦略ストーリー2031の「『好き』を応援するビジネス」と自分の価値観が重なる部分を言語化できると、志望動機に一本の軸が通ります。
30秒で言うなら|面接でそのまま使える志望動機
「丸井グループを志望する理由は、有報を読むとフィンテック利益441億円が連結営業利益の99%を占め、店舗は非物販テナント65%まで広げてカード会員獲得の入口に再定義されており、『金融×小売×共創投資の三位一体モデル』が数字で裏付けられているからです。私はゼミの企画運営で参加者と継続的な接点を作り直し参加率を改善した経験があり、その『続いて関わってもらう仕組み作り』を手挙げ文化のコンパクト組織で広げたい、だから志望しています。」
これは型です。面接官の表情を見て、表面で止めるか、自分のガクチカに踏み込むかを判断してください。
丸井グループの面接で差がつく逆質問
逆質問は「何を聞くか」で企業理解の深さが表れます。有報の記述を具体的に引用した質問は、面接官に強い印象を残します。
逆質問は面接の段階によって安全度が変わります。一次面接で「組織課題への提案的な質問」をすると先回りしすぎて警戒されることがあるため、以下のマップを目安にしてください。

「高」=どの面接官にも刺さる安全な質問。「中」=面接官の役職・志望度合いを見て使う。「低」=最終面接で「この学生は本気で考えている」と評価される深い質問。一次面接で使うとリスク。
1. 「好き」を応援するカードのIP拡張と若手の関わり方を問う
安全度: 高|一次〜最終全段階で使える
「『好き』を応援するカードが115企画・会員111万人まで拡大し、2031年3月期に300万人目標と有報で拝見しました。今後のコラボIP領域の拡張方針と、入社後の若手がコラボ企画にどの段階から関わるかを教えてください。」
この質問のポイント: 経営ビジョン2031の固有目標を引用し、最も成長している領域への関心と入社後のキャリアイメージを示せます(2025年03月期 経営方針・経営ビジョン&戦略ストーリー2031)。
2. OMEMIE運営と若手の関与範囲を問う
安全度: 高|一次〜最終全段階で使える
「店舗の非物販テナント構成が65%まで拡大し、出店サービスOMEMIEを通じてD2Cブランドの取り込みが進んでいると有報で拝見しました。OMEMIE運営や非物販テナント開拓に、新卒の若手はどのような形で関与しますか?」
この質問のポイント: 「売らない店」戦略を読み込んでいることを示しつつ、入社後の実務イメージを具体的に引き出せます(2025年03月期 セグメント情報・OMEMIE)。
3. 共創投資の方針見直しと注力テーマを問う
安全度: 中|二次面接以降で使うと効果的
「共創投資の方針を2024年3月期に見直し、初回投資を少額にとどめ上場可能性が高まった段階で追加投資する設計に変更されたと有報で拝見しました。今後の共創投資の規模感と注力テーマを教えてください。」
この質問のポイント: 投資方針の変更まで読み込んでいることを示し、減損リスクと事業創出のバランスへの関心をアピールできます(2025年03月期 事業等のリスク・投資有価証券)。
4. フィンテック集中構造と小売リバランスを問う
安全度: 低|最終面接向け、深く考えていることが伝わる質問
「フィンテックセグメント利益441億円が連結営業利益の99%を占める集中構造を、経営層はどのように捉え、小売セグメントの収益性向上をどのような時間軸でリバランスしようとお考えですか?」
この質問のポイント: 「ファッションビル」「エポスカード」という表面的な理解ではなく、有報の数字から利益構造のリバランス論まで踏み込んでいることを示せます(2025年03月期 セグメント情報・経営方針)。
5. マルイユナイトと既存社員のデジタル育成の棲み分けを問う
安全度: 中|二次面接以降で使うと効果的
「2024年に株式会社マルイユナイトを設立してデジタル人材採用とアジャイル開発体制を整備されていますが、既存社員のデジタルスキル育成との棲み分けと、新卒に期待するスキルセットの優先順位を教えてください。」
この質問のポイント: 人材戦略の構造を理解した上で、キャリア設計の真剣度を示せます(2025年03月期 人的資本に関する戦略)。
まとめ
丸井グループの面接対策の核心は、有報が示す3つの方向性(フィンテック家計シェア最大化、売らない店への転換、「好き」×共創投資のLTV経営)とビジョン(インクルーシブな社会・「『好き』を応援するビジネス」・手挙げ文化)から「求める人材像」を逆算し、ガクチカ・自己PR・志望動機を一貫したストーリーにすることです。
表面的な「マルイのファッションビル」「エポスカード」というキーワードではなく、フィンテック利益441億円が連結営業利益の99%、非物販テナント65%、「好き」を応援するカード115企画・LTV2〜7倍といった有報の具体的な数字を使いこなすこと。それが、面接官に「この学生は丸井グループを理解している」と思わせる最短ルートです。
次のアクション:
- 事業構造を深掘りしたい方は → 丸井グループの企業分析記事で有報データの詳細を確認できます
- 面接での有報活用の基本を押さえたい方は → 面接で差をつける企業分析|有報データの活用術で汎用テクニックを学べます
- ESに有報データを織り込みたい方は → ESの志望動機に差をつける|有報データの活用法が参考になります
- 小売業界全体の比較を見たい方は → 小売業界の有報データ比較で俯瞰できます
本記事のデータは株式会社丸井グループの有価証券報告書(2025年03月期・EDINET)に基づいています。投資判断を目的としたものではありません。企業の将来の業績を保証するものではなく、最新情報は企業の公式IR資料をご確認ください。社風や職場の雰囲気、上司との関係性は有報ではわかりません。OpenWork等の口コミサイトやOB/OG訪問を併用して判断しましょう。